・友人が、「幸せだと思う夜はひとり飲み」ということで、
居酒屋にひとりで席をもうけ、
あのことこのことについて、順番に感謝していたそうだ。
やってみたいなぁ、と思った。
これ、酒を飲まないじぶんだったら、
珈琲店みたいなところでやらなきゃならないだろう。
だとしたら、どうしても昼間にやるしかなさそうだ。
明るいうちに入店して、ひとりでいられる席を見つけ、
コーヒーを飲みながら‥‥。
‥‥できない!
幸せを思うことも、順番に感謝することもできない。
そういう気持ちがないはずはないのだけれど、
せいぜい、ぼくにできるのは、コーヒーの他に、
ホットケーキかミルフィーユを注文するくらいである。
でも、なにか他にないものだろうか。
男が酒場で、固結びのひもをゆっくりほどくような
孤独の味を噛みしめる時間を過ごす方法というやつは。
そうして思いついたのが、汽車のなか、だった。
知っている人がいるわけでもない、
特別になにかに不自由しているわけでもない、
それぞれがそれぞれの目的に向かっていて、
やがてはそこに着くということを知っている。
あとは、すべて自由なのだが、腰は座席の上にしかない。
夜だったら、もっといいな。
必死で走っている音がずっと聞えているのだけれど、
新幹線や飛行機のように速くは進めない。
なにをしようか、本を読む、目を閉じてうとうとする、
それももちろんとてもいい。
しかし、やっぱりなによりよさそうなのは、
じぶんに幸せがあったということを、ひとつずつ思い出し
ひとつずつ感謝していくことだよ。
酒を飲まないぼくは、たまには汽車に乗るほうがいい。
そんな結論を出してしまった。
いや、おなじことを家でやってもいいのだけれど、
外の風にあたる場所のほうがよさそうだ。
汽車に乗るだけで、ただ往復してきてもよさそうだ。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
不幸も幸せも指折り数えられますが、どっちを数えますか?
- 今日のダーリン 2017/11/28(Tue)