水曜日

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【耳目の門】(15)石井聡 ほんこんさんに聞く 芸人が主張する覚悟:

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年末スペシャルというわけではないが、今回は趣向を変えてみた。ABCテレビ(大阪市)のニュース情報番組「教えて!NEWSライブ 正義のミカタ」(土曜午前9時半)にパネリストとして出演中のお笑い芸人、ほんこんさんが人気だという。直接、話を聞いてきた。

 --番組での政治に関する発言が注目されています。

 こういう番組に出ることになり、もっと自分で勉強せなあかんと思いました。最初はスタッフから、こういう感じでとカンペも出されたが、徐々になくなりました。でも、まちごうたことを言うてはいけない。二択ならこっちやろうな、あるいは「分かりかねます」という言い方も意識してするようになりました。

 --国政では野党に厳しい発言が目立ちます。

 昔から「平和」とか「平等」とかが大事だと思っていたので、むしろ共産とか社会とかそっちから入ったんです。金権政治の自民党に代わり、民主党政権ができたときは、良かったと思った。純粋にそう思って旧民主に入れたのに、3年でああいう結果になった。いろいろ言うばっかりで何もできてないやん。それなら、金に汚くても結果を出せる自民党政権の方がよいと考えてます。

 --東京では放送できないような、はっきりした物言いが受けているようです。

 どんな兼ね合いがあるのか、東京は気にしすぎですよね。気取ってんのかな、怖がってんのかな。日本の中心なんやから、本当はそっちで発信してもらったらいいのに。

--日韓関係の議論はいつも白熱します。

 韓国側のゲストの人たちとは仲良しですが、事実関係が異なる、つじつまが合わないことも言われますからね。日本から入ったフッ化水素を横流しした経緯を提出せい、いやもう出したとか、さかのぼって調べて、照らし合わせる作業が必要ですね。

 情報収集は評論家、専門家のコメントを見たり、ネットに上がった産経さんの記事も読んだりします。飲みに行った場所で、在日の方から生の声も聞きます。でも生の声を一人聞いたからといって、それを全員の声のようにいうのはいけません。

 --日韓請求権協定については、自ら調べて臨んだとか。

 ある程度、賢い中学生なら分かります。1965年に日韓基本条約を政府間で調印したことは、歴史の事実として写真もあるしサインもある。なぜそれがほごにされるのか理解できない。日本が個人請求はちゃんとしましょうと言うたのに、いや全部政府にくださいと向こうは言った。にもかかわらず、自分の国民に対して何もしてこなかった。

 日本は竹島問題や尖閣の問題も抱えています。日本の野党は領土問題にまったく無頓着なんですかね。この国を明け渡してもよいと思っているのか。香港の民主化運動に対しても、アメリカは香港人権法を通している。何で日本の国会は何もやらんのか。桜がどうとか議論してるけど。

 --政界から接触はありませんか。

 もうそろそろかとも思ったけど、まったく来ないです(笑)。出馬など考えていませんけど、どうしてこんな議員がいるのか、という問題意識は言うようになりました。

--シベリア抑留を経験したお父さんを尊敬していると聞きました。

 最前線の激しい戦闘は経験してないでしょうが、おやじは捕虜でパッと連れていかれて、寒さで奥歯が無くなって帰ってきました。「ぎょうさん人が死んでいきよったで」とよく聞かされました。

 放任主義で、吉本に行くというときも「あ、そうか」というくらいでした。根底には若い時に捕虜に行って、やりたいこともやれなかったという気持ちがあったんですかね。だから、僕の考えの中にも戦争のない世の中にしたいというのがあんのかな。

 --この国を愛すると普通に口にしていますね。

 ぼくはサッカー好きだから、あれはインターナショナルなもので、愛国心出してないやつはいてません。国じゃなくて、地域でもいい。もっと言うたら地球。宇宙人が攻めてきたら戦争なくなるかな。

 愛国心とか愛国という言葉を使ったら、右翼団体みたいに言われる。祝日に日章旗掲げてる家の方ってステキじゃないですか。戦後教育が間違っていた部分があったんちゃいます。

 国を守り、平和を保てなければ、お笑いもできなくなる。ほんこんさんの考えの基本はシンプルかつ強固だ。多様な意見が存在することの大切さを認め、選択肢を与えようともしている。

 SNS上では芸能人が政治について発言すると、主張への反論の前に「芸人のくせに」と水をかけられる。タレントのローラさんが辺野古署名を呼び掛けたときは「モデルのくせに」と罵声を浴びた。自由な言論空間を閉ざす無益な行為からは脱したい。

【プロフィル】ほんこん(HONKON)

 昭和38年生まれ、大阪市東淀川区出身。吉本興業所属。バラエティー番組や劇場での活動のほか、情報番組のパネリストを務める。時事問題について自分の考えをまとめた著書「日本のミカタ ボク、この国のことを愛してるだけやで!」(ワニブックス)も話題。趣味はサーフィン。