“小掃除というのは、汚れていて気持が悪いと思ったとき、いつでもチョイチョイする掃除のこと。夜、仕事から帰ったとき、格子戸に夕立のハネがあがっているのを見れば、すぐその足で雑巾を二、三本しぼってきて拭いておくーーというわけである。煮ものの砂糖を計る軽量器に、指あとがついていると気がつけば、早速濡れぶきんでこすっておく。夕食のあと片づけの最後にはいつも、みがき砂をつけたスポンジで、ガス台、調理台の煮炊きのよごれをとっておく(どんなよごれもすぐなら楽にとれるけれど、時間がたつとイキが切れるーー母がそう言ったっけ……)。”
- 沢村貞子「中掃除・小掃除」『わたしの台所』光文社文庫 (via poroporoaomushi)