火曜日

copipe

mikke:

“ハーバード大学のマイケル・ポーターという先生がいますね。この人は「競争の戦略」という、競争戦略の定番テキストを書いたことで大変有名なわけですが、この「競争の戦略」という本は、基本的に経済学の、それも産業組織論の枠組みを用いて書かれています。 マイケル・ポーターという人は、もともと経済学で博士号を取っています。経営戦略の大家なので経営学の博士だと思っている人が多いと思いますが、そうではないんですね。経済学では厚生の最大化を目指します。簡単に言えば、市場に健全な競争が行われて、誰もが良いものを安く買えるような社会を「良い社会」と考え、これを阻害する要因を排除することを考えます。つまり、どのようにすれば、一社が独占的に市場を支配し、新陳代謝が起こらないような状況を避けられるかということを考えるわけです。 しかしこれをひっくり返してみて、市場に参加しているプレイヤーの側から考えてみるとどうなるか。一社が独占的に市場を支配し、新陳代謝が起こらないような状況というのは、まさしく理想的な状況なわけですね。つまりポーターという人は、経済学でずっとやってきた研究を裏返しにして、それをそのまま経営学の世界に持ち込んだということなんです。このような事実を知れば、いかに経済学を学ぶことが、ビジネスの世界における知的戦闘能力の向上に繋がるかはよくわかってもらえると思います。”

Arts & Science: 「経済学を学ぶ」ことの意味